不妊鍼灸の有効性の海外からのレポート

不妊治療に鍼灸併用で妊娠率が8%〜65%上昇したという海外での報告をご紹介してします。

イギリスの報告(2008年)”鍼で妊娠の確立が65%高い”

体外受精を受ける女性が同時にハリ治療を受けると、妊娠の確立が65%高くなる事が予備研究によって示された。英国医師会誌「British Medical Journal(BMJ)」オンライン版に2月7日掲載された。胚移植から1日以内にハリ治療を受けた女性と、擬似ハリ治療を受けた女性または、ハリ治療を受けなかった女性とを比較した。その結果、ハリ治療を受けた女性は、そのほかの女性に比べて妊娠する確率が65%高かった。 「2008年2月8日 HealthDay News」

 

 

・ドイツと中国の報告(2002年)”移植前後の鍼で妊娠率16.2%up”

体外受精の前後に、女性の体をリラックスさせるハリ治療をすると、-妊娠率が大幅に向上するという研究結果を、ドイツと中国の研究チームがまとめた。

米生殖医療学会誌に掲載された報告によると、同チームは、体外受精をうける女性160人を二つグループに分け、一方に体外受精の際、受精卵を子宮に戻す前後にハリ治療を実施。ハリ治療のグループには、ハリ治療をせず通常の体外受精を行った。その結果、ハリ治療グループの妊娠率が42.5%に上がり、通常治療の26.3%を大幅に上回った。

体外受精のの妊娠率は、高くても三割程度とされた。繰返し治療を受けるカップルの精神的、金銭的な負担が問題になっている。

妊娠率が向上する詳しい理由は分からないが、同学会のサンドラ・カーソン次期会長は「確実に検証されれば、妊娠率向上に役立つ手法になる可能性があると注目している。「2002年4月30日 夕刊讀賣新聞の記事」(ワシントン 館林 牧子)

 

 

・デンマークの報告(2006年)”胚移植日に鍼治療で妊娠率14%up”

胚移植日に鍼治療を行なうと体外受精、顕微授精の妊娠率を上昇させる。鍼を行なわない組では22%の妊娠、鍼治療組では36%の妊娠率となった。鍼治療を行なった組に有意に妊娠率が高くなった。 273例の研究対象。(鍼を行った組:妊娠率14%上昇)『Fertility&Sterility(アメリカの生殖医学学会誌)』

 

 

・ドイツからの報告(2006年)”高温期に鍼で妊娠率14.6%up”

体外受精と顕微授精例の黄体期に鍼治療を行なうと妊娠率が有意に高かった。鍼を行なわなかった組では13.8%、鍼を行なった組では28.4%の妊娠率。鍼治療組の妊娠率が高くなった。225例の研究対象。(鍼を行った組:妊娠率14.6%上昇)『Fertility&Sterility(アメリカの生殖医学学会誌)』

 

 

・オーストラリアからの報告(2006年)”採卵前後に鍼で妊娠率8%up”

体外受精例に鍼治療を3回行い、鍼治療組に妊娠率が高くなった228例を対象に、hMG(排卵誘発剤)注射時、採卵前、採卵直後に鍼を行なった。鍼を行なわない組では23%、鍼治療組では31%の妊娠率。有意差はなかったが、鍼治療組の方が妊娠率が高くなった。(鍼を行った組:妊娠率8%上昇)『Fertility&Sterility(アメリカの生殖医学学会誌)』

 

 

・アメリカからの報告(2008年)”鍼で胎嚢・出産率約2倍高い”

体外受精と併用された鍼治療は、妊娠率を向上させる7件の臨床試験データをまとめた。鍼療法を併用した胚移植は、鍼治療を受けた組の臨床的妊娠は1.65倍高く、継続中の妊娠は1.87倍、生児分娩率は1.91倍高かった。鍼治療派の妊娠率の高さと関連していた。『BrirtishMedicalJournal(メリー大学ジョージタウン大学産婦人科)』